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世界3位の取引量となる英ポンド/米ドル

クロスポンドの動きに影響を受けやすい英ポンド/米ドル

値動きが激しい通貨の代表格

英ポンド/米ドルは世界的にも高い取引シェアとなっていて、第3位となっています。他の上位の取引通貨ペアは、ユーロ/米ドルと米ドル/日本円となっています。
英ポンド/米ドルは値動きが激しいのが特徴の通貨取引ペアとなっています。特にポンドの長期的な下落傾向が続いていて、米ドルに対しては1年間で40％、対日本円では約1年半で50％程度下落をした事もあります。
この様な値動きの激しさからも、国内トレーダーからは"殺人通貨"と評される事もあります。

金融立国の為、金利に反応しやすいのが英ポンド

イギリスは1990年台から金融を基幹産業とする方針を打ち出しまい進してきました。その結果として証券化やデリバティブと言った様な高度な金融技術を使用した、高利回りの金融商品の開発や、中東のオイルマネーなどの資金を集める事を成功しています。これによってロンドンは金融街シティとして活況する事になりました。

イギリスのポンド高は、こうした外貨流入によって維持されてきましたが、サブプライムローン問題や投資家がリスク回避の行動を強めた為に、オイルマネーなどの資金流入が減少する事になりました。

証券化商品が機能しなくなってしまった事に加えて、不動産価格も下落をしてしまった為に、貸し倒れや貸し渋りが発生した為に、ローンの支払いが出来なくなってしまった人などが多くなり始めて、景気の悪化が鮮明となりました。

イギリス不動産価格の上昇はアメリカよりも大きかったために、下落の影響がより甚大なものとなりました。それ以外にも、英ポンドは金利の動きや金融政策によって敏感に反応する傾向がある事からも、矢継ぎ早の利下げによって英ポンドへの売りが促進しました。

イギリスの中央銀行は、金融不安に対して押さえ込む意味でも、政策金利を大幅な引き下げを行い、2010年2月には史上最低金利となる、0.5％となりました。

デリバティブ
デリバティブとは日本語では、金融派生商品となります。株式や債券であったり、預貯金やローン・外国為替と言った様な金融商品を原資産として、リスクヘッジや効率的に資産運用を行なう事を考案された金融商品になります。
先物取引やオプション取引と言ったものや、スワップ取引もこのデリバティブに当たります。

オイルマネー
OPEC加盟国が高値で石油輸出した事で得た米ドルのうち、使用する目的が見つからなかった余剰資金の事をオイルマネーと言います。
1970年代のオイルショックで一時期注目をされましたが、その後はあまり聞かれなくなりました。しかし2004年頃からの原油価格の高騰を受けて再び注目をされる様になりました。
産油国の中でも、とりわけ中東諸国の政府系ファンドと言われているファンド経由のオイルマネーが、市場に対して資金力の高さからも、大きな影響力を持っていると言われています。

シティ
ニューヨークで言えばウォール街、日本で言えば東京の兜町と同じ様に、世界3大金融街と言われている一つがロンドン金融街のシティになります。
1マイル程度の狭い範囲内となりますが、そのエリアにイングランド銀行以外にも、多くの金融機関が集結しています。正式名称としてはシティ・オブ・ロンドンとなっていますが、日本ではシティと呼ばれる事が多くなっています。

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